


“天領の町”をぶらり散策。日田市豆田町は、こぢんまりとした町ながらも、天領時代の歴史と文化をしっかりと受け継いできました。それは、均整のとれた町並みを見れば一目瞭然。建物の高さも均一で、唯一目立っているものといえば、酒蔵の煙突くらい。
通りをゆるっと歩いていると、建物の軒先に同じような花が飾ってあることに気が付きました。町の人に聞いてみると「パイパイ」というのだそう。夏に行われる祇園祭の山笠に飾られているもので、祭りが終わると各家庭に配られ、軒先に飾っておくと魔除けとして家を守ってくれる、という習わしが残っているのだそうです。そんな習わしが残っているのも、“天領”ならではなのかな、と風情を感じさせてくれました。



(上) かつて酒造りに使用していた道具が展示してある、上町通りの「薫長(くんちょう)酒造」。酒の試飲コーナーもあるので、ドライバー以外はちょっと試してみよう
(左)“水郷の町”としても知られる日田。ここ豆田町の中にもいくつか水路があり、町中に涼しい風を運んでくれる

昔ながらの金物屋やそば屋、薬屋、ようかん屋が点在する中に、古い建物を生かしたカフェも。散策途中の休憩にピッタリ