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秋月城下町【福岡県・朝倉市】
城下町風情を今に残す“筑前の小京都” 古き時代の春夏秋冬の趣きを旅する
秋月城下町【福岡県・朝倉市】

 “筑前の小京都”と呼ばれる秋月は、春は桜、夏の深緑、秋の紅葉と、日本情緒にあふれた城下町。街道の入り口「秋月眼鏡橋」から川面を覗き込むと、野鳥川の川床は、石畳を敷いた趣き深い造り。川の名の通り、メジロ、シジュウカラなど野鳥の声を聞きながら、御影石造りの橋を渡ると、秋月藩時代への旅が始まります。往来には清冽な小川の流れ。通りには重厚な武家屋敷や白壁土蔵の街並みが続き、名物の葛料理をいただける料理屋も軒を連ねていました。藩主の居城である秋月城址へと真っすぐに伸びた「杉の馬場」は、武士たちの通勤路。古い佇まいの「長屋門」は、秋月城の裏手門で、「秋月千軒五千人の賑(にぎ)わい」と謳われた、往時の繁栄が目に浮かぶようです。

店舗内
葛きり白玉ぜんざい

秋月の名物の一つが、本葛。昔ながらの製法で作る本葛を使用した多彩なご当地グルメも生まれている。白玉と葛きりを入れたぜんざいは甘さ控えめで、ほっとするおいしさ

秋月眼鏡橋
和紙工芸

(上) 架橋以前は板橋で、野鳥川が氾濫するたびに掛け替える必要があり、地元の人々にとって悲願の石橋だった。長崎から呼び寄せた石工たちの技術の高さがしのばれる

(左) 江戸時代から続く伝統工芸は、手すき和紙。「筑前秋月和紙処」では、ひきが強く、しなやかな秋月和紙を今も一枚一枚すいている。手すき和紙体験もお薦め

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