


うっすらと雪化粧をした穂高連山を望む上高地は、木々が葉を揺らす音とサラサラと流れる川の音が心地よく、“癒やし”とはまさにこのことと身を持って実感できる場所です。梓川の浅瀬では、キャッキャッと遊ぶ子どもたちや、キャンバスを広げる紳士。火山の噴火によってできたとはとても思えないほど、美しく和やかな風景が広がります。
雲を一つも逃さずに空を写す「大正池」や「河童橋」がベストポイント。「河童橋」から見下ろす梓川が青く見えるのは、川底の白い石に空の色が写り込んでいるからなのだとか。遊歩道には野生のサルがひょっこり登場して、人間なんて気にもせずに餌を探してムシャムシャと頬張る。そんな風景が当たり前の世界です。


夏場でも25度前後までしか気温が上がらない上高地。北アルプスの清らかな雪解け水は、梓川となって信濃川まで流れていく。驚くほど冷たい川の水に触れてみよう


(上) 上高地のシンボル「河童橋」。本格的なトレッキング姿の人も多いが、遊歩道が整備されているので、子ども連れや軽装でも自然を満喫できる
(左) 川沿いの散策ルートには、小さな休憩所や食事どころが点在。歩き疲れたら少し足を止めて、景色を眺めながらひと休み