
鹿児島
屋久乃庵 梅吉
「舌に郷愁を誘う
幻のさつま揚げ」
地元の人いわく、鹿児島名物『さつま揚げ』とは、基本的にお母さんが家で作る料理らしい。そんなことを言われても、こちとら旅烏(がらす)。「揚げたてとビールは最高よ」なんて聞くと、思わず食いしん坊の右脳が反応して、今すぐ食べたくなる。
屋久島産のトビウオを使った『さつま揚げ』が食べられると聞いて訪れたのは、『屋久乃庵 梅吉』。その名の通り、屋久島出身のご主人が南の郷土料理を振る舞ってくれる店だ。
早速、カウンターに滑り込み、キンと冷えたビールとお目当ての『さつま揚げ』を注文。やがて目の前に現れたそ奴は、湯気を上げつつ、ふんわりと膨らんで見える。たまらずかぶりつくと、外側は香ばしく、身が詰まった内側の滑らかな舌触りに驚く。もちもちとした食感は、新鮮なトビウオならではのもの。甘さ控えめで、癖もなく、上品な素材の旨味が生きている。
ご主人いわく、『さつま揚げ』は屋久島のソウルフード。おばあちゃんが「よく練れ!」と伝授してくれた大切な味だという。屋久島人が自らの魂を込めて練り上げる一品は、舌に郷愁を誘う。





鹿児島
屋久乃庵 梅吉
- 住 所
- 鹿児島県鹿児島市中央町3-2 進ビル1F
- TEL
- 099-206-6824
- 営業時間
- 18:00~24:00(OS11:30)(金・土曜は~翌1:00(OS24:00))
- 定休日
- 月曜、年末年始
※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.16号(2016年7月発行)掲載時のものです。