
高知
寿し和
「まっことえいぜよ
土佐の“おきゃくずし”」
高知空港から連絡バスで高知市内に入ったのは21時前。高知は店じまいの早いところが多いと聞いていたので心配したが、はりまや橋の近くでこぢんまりとしたすし屋を見つけた。土地の旬と地魚はすし屋に訊くに限る。
引き戸の小さなガラス枠から店内をのぞいてみると、カウンター席に若い女性客が二人と小上がりの奥にカジュアルな3人組。その光景に背中を押されて暖簾(のれん)を潜ってみることにした。 さぁ、“ひとり鮨”のスタートだ。
「地魚のにぎりを適当に。あと熱燗も」と注文し、ネタケースを眺めながら待つことしばし。真っ先に出てきたのは高知らしくカツオで、ヒメイチ、うなぎと続く。
「春ガツオに戻りガツオと、カツオの種類はいくつかあって、すしを握るなら……」と、大将の話はさりげなく深くて美味い。そしていつの間にか、隣に座る先客とカンパイ!
見知らぬ人と酒を酌み交わす高知独特の“おきゃく文化”は初体験だったが、こうなるともう“ひとりすし”ならぬ“おきゃくずし”だ。
高知のカウンターには“おきゃく”が待っていた。





高知
寿し和
- 住 所
- 高知県高知市追手筋1-1-4 静ビル1F
- TEL
- 088-871-6355
- 営業時間
- 17:00~翌2:00(日曜、祝日は~23:00)
- 定休日
- なし(年末年始を除く)
※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.17号(2016年10月発行)掲載時のものです。