
山形
佐五郎
「創業明治43年の老舗。
肉屋直営店にハズレなし」
「ブランド牛の霜降りサーロインステーキに思いっきりかぶりついてみたい」……そんな欲望を抑えきれずに肉王国山形に飛び、以前から気になっていた精肉店を訪ねた。創業は今から100年以上さかのぼる明治43年。お目当ては2階に併設された直営の肉料理店だ。
席に着いてしばし、目の前に夢にまで見た山形牛のステーキが登場した。生唾ごっくん。たまらず口に入れて噛んだ瞬間、フレッシュな肉汁が炸裂した。慌ててご飯をかき込んでは、肉をもう一口。この繰り返しがたまらない。
訊けば、山形牛がかくも美味しいのは寒暖の差が激しく、伝統的に和牛の血統が優れているからだとか。県外から訪れて初めて山形牛を食べると、あまりの旨さに驚くという。
「フルーツの旨いところは肉も旨いんだよ」とは店主の説。やはり気候と風土がこの美味を育んでいるのだ。
「自分たちには県都、山形市の玄関口に構える店として、きちんとした山形牛をしっかり売っていく使命がある」。そう言って胸を張るそばから見るみるうちに空になっていくステーキ皿を見届けて、店主はニヤリと頬を緩ませた。


山形
佐五郎
- 住 所
- 山形県山形市香澄町1-6-10
- TEL
- 023-631-3560
- 営業時間
- 11:30~14:00(OS)、17:00~21:00(OS)
- 定休日
- 日(月曜が祝日の場合営業)・月曜
※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.15号(2016年3月発行)掲載時のものです。