
北九州
寿司 もり田
「小倉前の技ありすしに舌鼓」
北九州・小倉は、響灘や玄界灘、豊前海、瀬戸内海、五島の海など、近海で捕れた新鮮な魚介が集積する活魚の宝庫。その旬味を味わい尽くすなら、やっぱりすしがいい。というわけで『寿司 もり田』の暖簾(のれん)をくぐった。
端正に整ったカウンターに座ると、おー、目の前のネタケースには小倉の旬がズラリと並んでいる。板場にカランコロンと響く高下駄の音は「すしは腰で握るものだ」という大将の心意気か。地魚を地元の作法でいただくのがすしの醍醐味だから、これもよし。
美味しそうなネタが豊富で迷うが、響灘で捕れたマグロや透き通るほど美しいイカ、そして五島列島で一本釣りされたサバはマストだろう。小倉近海で捕れた魚介は“小倉前”で握ってもらうに限る。ネタの旨味を活かして塩や柑橘でいただくのが“小倉前”。時に炙り、時に薬味を織り交ぜたすしはどれも見目麗しく、新鮮な魚介が含む甘味をじんわりと引き立てる。
60年来の常連も、初めましての遠方客も、温かく迎える大将の人柄がまた“小倉前”。トビコの程よい塩気と山椒の辛味、そしてさわやかな柑橘の香りをまとった美しきイカ……あぁ、もうどうにも止まらない!







北九州
寿司 もり田
- 住 所
- 福岡県北九州市小倉北区魚町2-5-17
インクスポットビル2F - TEL
- 093-531-1058
- 営業時間
- 11:30~15:00、16:30~19:00(入店)※要予約
- 定休日
- 水曜、火曜不定
※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.15号(2016年3月発行)掲載時のものです。