


カタンカタンと音をたてながらトロッコ列車が、甘いシフォンケーキの香りがふんわりと漂う南阿蘇鉄道・長陽駅に入ってきました。ここは、土・日曜、祝日のみオープンする駅舎カフェ「久永屋」。古い駅舎の建物を生かしたカフェには、ご近所さんや観光客、小学生からお年寄りまでさまざまな人が集まり、「どちらから?」をきっかけに会話が弾んで、訪れた人はみんな笑顔になっていきます。
初夏、ホームのベンチからは風に揺られてサラサラと音をたてる稲穂と、山々を駆け抜ける緑の波が見えました。雲の流れを眺めながらぼーっとしていると、いつの間にか夕暮れ時。ゆっくりと顔を隠していく夕日が、空と山を少しずつだいだい色に染めていきます。



(上)南阿蘇鉄道では、トロッコ列車が1日2往復運行中。(土・日曜、祝日のみ。冬季は運休)夏休み期間中は毎日運行するので、スリルも味わえるトロッコ列車の旅で思い出を作ろう
(左) ホームのベンチやテーブルは、“駅長さん”が近所の大工さんと作ったり、リフォームしたもの。そこに置いてあるオセロや将棋、キャッチボールセットで大人も子どもも夢中に

“駅長さん”手作りのシフォンケーキはしっとり、ふんわり。甘すぎない生クリームとみずみずしいフルーツが添えられて、一口食べれば幸せ気分