


一度読んだだけで理解するのは難しい、宮沢賢治作品。もっと深く読み解こうと、多くの作品の舞台となった賢治のふるさと・花巻へ。
賢治は物静かで、病弱で…と勝手にイメージを作っていたけれど、実際はユニークで行動派の人だったそう。そんな意外な一面を知りつつ、街中を散策しているとあの「銀河鉄道の夜」に登場するカムパネルラの家に遭遇!色あせた焦げ茶色の屋根瓦と、そのレトロな外観は想像通りで、賢治と同じ世界に立てたような気がして、思わず感動。街中を走っていた岩手軽便鉄道の線路跡や、彼が名付けた北上川の「イギリス海岸」など、賢治が愛した場所に立っていると、向こうから“賢さん”が歩いてくる、そんな情景が目に浮ぶここがイーハトーブなのです。



(上) 花巻市から少し足を伸ばして遠野市にある眼鏡橋へ。JR釜石線が走るこの橋は、「銀河鉄道の夜」のモデルになったといわれている
(左) 賢治が名付けた「イギリス海岸」。渇水時にはゴツゴツとした岩肌が見えてくる。科学者である賢治は、学生を連れて地質の調査を行っていた

いわて花巻空港から車で約20分の「宮沢賢治記念館」や「宮沢賢治イーハトーブ館」、作品の世界が表現された「宮沢賢治童話村」は立ち寄りスポット