
りんごの温泉 青森
お風呂も料理も「りんごづくしの宿」
青森のお宿「ホテルアップルランド」
湧き出た水が不思議と温泉に
青森ならではの温泉といえば青森のお宿「ホテルアップルランド」をおいて他にありません。
平地から山側まで見渡す限りりんご畑が広がっている平川市。この一帯は、青森県りんご品評会で農林大臣賞を毎年受賞しているほどりんごを盛んに生産している地域としても知られています。
このリンゴの産地のど真ん中にある青森のお宿「ホテルアップルランド」は1972(昭和47)年に創業。りんご問屋を営む葛西甚八氏が、冬場の作業で社員たちに寒い思いをさせないために温泉を掘ろうと思ったのが始まりでした。
しかし、やっとの思いで750メートルボーリングして湧き出たのは水。さらに嫁婿が交通事故で亡くなるという不幸が重なります。ところが温泉を諦めかけたその時、湧き出ていた水が、不思議にも温泉へを変わったのです。「これは仏になった嫁婿のおはからいだ」と葛西氏はずっと信じていたそうです。
苦労をして湧出させた湯量は、毎分250リットル。この豊富な湯量を利用して、地域住民の保養と観光やリンゴ産業の振興のために建てたのが「南田温泉」だったのです。南津軽と田園地帯にある温泉ということからそう名付けたといいます。
創業したその10年後、新館を建てた屋上に左手にりんごを持った高さ16・5メートルのりんご大観音像を建立。大観音の体内には、十二支別守り本尊・子安観音が安置され、これは嫁婿の弔いと、周囲のりんご畑を天災から守って欲しいとの願いが込められているといいます。さらに、1996(平成8)年には5階建ての新館「花館(はなやかた)」をオープン。

りんご王国ならではの醍醐味
入り口のりんごを模したアーチをくぐると、敷地面積約2万坪という広さの中に約180台の駐車場、そして宿のシンボルであるりんご大観音像が見えてきます。BGMが静かに流れるロビーラウンジ。県外からの観光客にも楽しんでもらえるようにとフロント横にはねぶたが展示され、館内に一歩踏み入れただけで、安らぎ感とワクワク感が高まってくるのです。
浴場は貸切風呂の「奥入瀬」と「十和田」、大浴場の「苹果(ひょうか)の湯」、中浴場「満天の風呂」の4つ。「満天の風呂」は源泉に一番近いことから、成分が濃く残っているのだそうですが、満天の星空を眺めながら浸かる露天風呂は魅力。しかし、何よりも嬉しいのは、「苹果の湯」にある内風呂と露天風呂。「苹果」とはりんごを意味するのですが、その内風呂と露天風呂にはたくさんのりんごが浮かび、りんご王国・津軽ならではの醍醐味が味わえるのです。

奥入瀬

苹果(ひょうか)の湯 内風呂

満天の風呂 内湯

満天の風呂
お湯に入っていると、りんごがぷかぷかとそばに寄ってきて、フワッと香ばしい香りを漂わせ何とも言えず、思わずかじってしまうお客さんも。お湯はPH値が高いアルカリ性でツルツル感があることから、「美人の湯」ともいわれています。肌を手で撫でると、ツルツルにスベスベでこの感触がたまりません。
「りんご風呂には120個のりんごを使っています。一日2回、それを365日毎日欠かさずやっていて、県外客にはとても喜ばれているんですよ」と支配人。
りんご風呂は昭和50年頃から毎日行っているもので、アロマ効果があるほかに、りんごに含まれる成分は保湿作用や血行促進の作用があり、肌に潤いを与える効果もあるのだそうです。さらに、この一帯では珍しい塩分を含んだ成分のため、湯上り後、しばらく汗が出て湯冷めしにくい温泉となっています。
そしてもう一つの自慢がりんご料理。夕食バイキングには青森県産品と青森りんごをマッチングさせたお料理が大人気だとのことです。

県産品とりんごをふんだんに使用した夕食バイキング

朝食バイキング盛り付けイメージ
雪の白に、りんごの赤。そして料理にと冬でも一日存分に楽しめる宿なのです。
「私どもの自慢は、何といっても湯質の良さでしょうね。それと津軽を代表する場所に立地しておりますので、りんごをイメージした演出を心がけていることです。そして、スタッフの飾り気のない笑顔ではないでしょうか」と話してくれるのは、同支配人。館内では従業員みんな明るい笑顔で挨拶をしてくれ、気持ちが良いほど。

客室の冷蔵庫を開けると、ここにもりんごが。

客室からはりんご畑が一望できる

お土産コーナーではりんごの地方発送も可能
青森のお宿 ホテルアップルランドについて

- 住所
- 平川市町居南田166-3
- 電話
- 0172-44-3711
- 泉質
- ナトリウム塩化物泉
- 源泉温度
- 51.6度(源泉掛け流し・「苹華の湯」は加水)
- pH値
- 8.2
- 効能
- 疲労回復、冷え性、腰痛、神経痛、筋肉痛など
- 日帰り入浴料
- 大浴場 550円
中浴場 450円
- 入浴時間
- 「満天の風呂」10:30~21:00
「苹華の湯」 10:30~14:30
- ご宿泊専用 貸切風呂
- 平日1,700円(60分)15:00~23:30
- 宿泊料
- 12,000円(税別)~(様々なプラン有り)
- アクセス
- 青森空港より 車で約40分。送迎はございません。