夕日に抱かれる湖畔の街・松江。
小泉八雲の心に残った景色を訪ねて
出雲縁結び空港から車で30分。宍道湖を望む松江は、「耳なし芳一」「雪女」などの名作を残した明治の文豪・小泉八雲と妻セツが心を寄せた街。八雲がインスピレーションを得た風景を歩きながら文学と歴史の足跡を感じる旅に出かけましょう。
美しい庭を眺める至福の時間
八雲が約5ヶ月間過ごした武家屋敷。元々は松江藩士・根岸家の屋敷で、八雲は1868(明治元)年に造られた庭をことのほか愛でていたそうです。縁側のある座敷に座れば、ぐるりと囲むように三方に庭園が広がります。当時の面影を感じながら、五感を研ぎ澄ましょう。
松江城
1611(慶長16)年に築城。現存12天守の一つで、国宝に指定されている。歴史と景観を楽しむ必見スポット。
湖面の映る夕焼けに感動
宍道湖は松江の街を抱く汽水湖で、古くから物流や食など街の歴史を支えてきました。八雲とセツも愛したとされる季節や時間によって様々な色彩に変化する夕景は「日本の夕陽百選」に選ばれています。遊覧船「はくちょう号」へ乗れば、夕日に包まれたかのようなクルーズが楽しめます。
カラコロ広場
松江市・京店商店街のほど近くにある広場内には、八雲の後ろ姿のレリーフが。
未来の縁を占いに神社へ
縁結びの神様として愛されている古社。八雲の妻・セツが少女時代に鏡の池の縁占いをしたと伝えられています。「紙が早く沈めば縁が早く、遅ければ遅く、近ければ身近な人、遠いと遠方の人」。水面に浮かぶ和紙と硬貨を見つめながら、時の流れを感じましょう。
玉造温泉
日本最古の温泉の一つで、八雲も来遊した記録が。散策のあとは、ゆったり温泉へ
八雲の生涯を
時系列で追いかけて
小泉八雲旧居の隣にある記念館で、八雲の生涯と事績を紹介しています。松江で暮らした日々、日本の伝説や神話に深い興味を持っていた八雲を知る資料や、書斎の再現・原稿・手紙などを展示。八雲の世界観をじっくり知ることができる場所です。
神話を思わせる神秘的な洞窟
島根半島にそびえる切り立った断崖が生み出した荒々しい海食洞窟。海水が洞内まで入り込み、光と影が織りなす幻想的な景観を作ります。八雲が惹かれた自然の力強さと、神話・民話の源となる神秘性が今も息づく場所。3〜11月の期間は、観光遊覧船に乗って堪能することができます。
長寿祈願の
ご利益ある大亀像
月照寺は、松江藩主松平家の菩提寺。境内には八雲の著作にも登場した「大亀像」があり、松江藩主・松平家七代治郷公が父である六代宗衍公の長寿を祈願して建立した「寿蔵碑(生前供養塔)」の台石としても知られています。長寿祈願の象徴であり、松江の歴史や文化を後世に伝える存在です。
松江から足を伸ばして…
出雲のゆかりの地へ
全国の信仰を集める
縁結びの神社へ
日本最古の歴史書「古事記」にも登場する歴史と神話の中心地である出雲大社。八雲は、出雲(杵築)大社の本殿へ昇殿参拝を許された初めての外国人でした。国造りの神様・大国主大神が祀られていて、「縁結びの神様」としても有名です。ご縁をあやかりにお参りへ行きましょう。
夕日の聖地として
古くから愛される神社
セツとともに稲佐の浜から漁船で日御碕神社へ向かったという八雲。島根半島の最西端にあり、「日の本の夜を守る」といわれる神社です。天照大神を祀る下の宮「日沉宮」と素盞嗚尊を祀る上の宮「神の宮」の二社からなり、美しい朱色の社殿は一見の価値ありです。
ばけバス~小泉八雲とセツゆかりの地を訪ねて~
小泉八雲とセツが出会った城下町・松江をめぐるなら観光ガイド付きのバスツアーがおすすめ。
約3時間半の半日プランなので、二人が愛した思い出の地を気軽に巡礼してみては。
松江市内を巡る周遊バスツアー
ばけバスのご案内
連続テレビ小説「ばけばけ」展
松江市内の「カラコロ工房」にて、連続テレビ小説「ばけばけ」の世界を体感できるドラマ展を開催。実際に使われた衣装や小道具、パネル展示など、見どころ満載です。
連続テレビ小説「ばけばけ」展
2025年 12月8日(月) ~ 2026年 3月31日(火)
松江・出雲グルメ
-
しじみ汁
宍道湖名物の郷土料理日本一の漁獲量を誇る宍道湖のシジミ。「ばけばけ」でも度々登場し、宍道湖の自然が育んだシジミの滋味深さを感じさせてくれます。澄んだ出汁と豊かな旨みがふわっと広がる温かな一杯は、ほっと心を和ませてくれます。
-
出雲ぜんざい
縁起物として出雲で愛される一杯出雲の神事「神在祭」で振る舞われた「神在餅」に由来すると言われる出雲ぜんざい。大粒の大納言小豆は粒感たっぷりで汁は多め、甘さ控えめながらも隠し味の藻塩が効いています。紅白の白玉や餅が入っているのが特徴です。
-
出雲割子そば
出雲そば文化の代表三段重ねの器に盛られた割子そば。江戸時代に、野外でそばを食べるため、重箱に入れて持ち運んでいたのが始まりと言われています。まずは一番上の段に薬味とつゆを加え、食べ終わったらさらに残ったつゆや薬味を次の段に回しかけていきます。
FDAが選ぶオススメ土産
-
ほういちの耳まんぢう
「おみやげ本舗 なかうら」の小泉八雲の怪談「耳なし芳一」をイメージした、ふっくらした耳の形がユニークなお饅頭。あっさりとした生地に包まれているのは、昔ながらのしっとりした白あん。上品な味わいに年代問わず人気です。
-
ヘルンサブレ
松江市内の洋菓子店「松江クロード」の焼き菓子。〝英語レッスン〟をテーマに、セツが記した英単語帳の中から選ばれたユニークな単語が描かれています。旅の思い出を家でもお楽しみください。
-
松江ビアへるん
香り高い、濃厚な地ビールが自慢の「松江ビアへるん」。年に1回・数量限定で販売される地ビールは小泉八雲にちなんだラベルのものも多数あり、それぞれに奥深い味わいが。飲み比べもおすすめです。
-
ハーンの羊羹
江戸・宝暦年間(1751年~1764年)創業の老舗和菓子店「一力堂」。甘党の八雲に妻セツが松江を離れたあとも取り寄せていたほどお気に入りだった羊羹で、「小倉羊羹」と松江ではハレの日に出される「紅羊羹」の2種類があります。