ライン整備士
2012年入社
静岡出身で、小さい時からの機械好き。
航空機整備技術の広さを知って、専門的に学び、地元貢献も目指して、FDAに入社しました。
同じ年に導入された黄色い機体の7号機には、特に愛着を感じながら、
個性的な“Embraer 170”の整備に携わっています。
搭乗される皆さんの安全を担い、それぞれの夢や目的も、どこかで共有したいと思います。
飛行機には、ムダというものがありません。
突きつめられた「究極の機能美」に、いつも感動します。
突きつめられた「究極の機能美」に、いつも感動します。
父親がF1好きでした。レースに連れて行ってもらったりした影響で、小さい頃からクルマに興味を持っていました。工業高校に進み、当初は自動車整備の仕事に就くつもりでいたのですが・・・。ある日、外資系航空会社で整備の仕事をしている知人の話を聞いて、航空専門学校への進学を決めました。クルマよりもさらに「世界が広い」。そんな航空機の整備技術に強く惹かれたからです。とはいえ、学生時代は技術を学ぶために飛行機の整備をしているという感覚でした。しかし、今は違います。人を乗せている。安全・快適にお客様を運ぶ。その責任や使命感を強く感じています。ちなみに、日々整備の仕事で機体のあらゆる部分を見ていますと、構造や造りにムダがありません。安全に飛行するためにとても考えこまれたものだと思います。
個性的な“Embraer 170”~同期入社の7号機。
広範な業務範囲に向き合い、技術を高めていきます。
広範な業務範囲に向き合い、技術を高めていきます。
機能美の集約である飛行機の中でも、FDAが導入するEmbraer社の170型(および175型)は、かなりの個性派です。独特の胴体構造によって居住性が高く、この点が快適さにつながって、お客様にとても好評のようです。マルチカラーコンセプトによる多色展開と相まって、どことなくカワイイ印象の機体も、旅の楽しさを増幅します。私自身、入社の年に導入された黄色の7号機には「同期入社」のような親しみを感じますし、同じく7号機の重整備にも携わっていたので愛着を感じています。一般的に、航空会社は整備を別会社で行っていることが多く、ライン整備では、大がかりな整備点検はなかなか経験できません。しかし、FDAでは全て自分たちで担当しているので、整備の業務領域の多くに携わることができます。技術を高めるチャンスも多いです。
仕事のことや気になるポイントを聞きました
実際の仕事では、どのような整備・点検に携わるのですか?
まず、初便前・最終便後の点検整備。出発前点検では、有資格整備士の確認のサインがない限り離陸ができません。それだけ安全運航に不可欠なのです。FDAの整備ではデータ解析や不具合が発生する前に処置を施す予防整備、作業準備に重点を置いて、様々な不具合処理や、夜間を利用しての(一定時間毎の)定例整備。さらには、ランディングギア交換などの大きな整備や、耐空検査・電波法に関する検査まで、広く受け持ちます。また、寄港地での不具合が発生した際にはパーツ、ツールを持ちすぐに不具合修理に行くこともあります。
整備の仕事の面白さとは?
この世界に入ったからこそ知り得ることも多く、経験を積めば積むほど、さらに専門技術者としての世界が広がっていく魅力があります。決まったことを確実に実施するのはもちろん、FDAではリージョナルジェットの特性を最大限に生かすため寄港地には整備士を配置しない運用をしているため、一手先、二手先を考えて迅速に判断・行動したりもします。このように、常に考えながら仕事をすることによって、自身の技術レベルが上がっていくことを実感することができます。
FDAで整備士として働くためには?
二等航空整備士、または、それに準ずる資格が必要となります。二等航空整備士の資格は、航空専門学校で取得するのが一般的となっています。二等航空整備士の場合は、現場での経験を積んでから4~6年をめどに一等航空整備士(ERJ170型)の資格を取得します。一等航空整備士の資格を取得したのち、整備確認主任者などへとキャリアアップしていきます。
整備の職場の雰囲気は?
整備部内および部外でも意見が通りやすい環境で、整備作業やトラブルの時は緊張感もあるメリハリのある職場です。また、若手にも日々の作業経験や耐空検査、重整備等の経験を通して成長する機会を多く与えてくれます。加えて、FDAでは機体毎に機体カラーが違うため、どの機体でどんな整備をしたか印象強く、機体毎に思い入れも強いと思います。
あなたにとって「FDAならでは」と感じることは?
分社化せず、航空運送事業会社として自社での整備を行うFDA。現場の声が会社に届きやすいと思いますし、業務範囲も広く、様々な整備経験を積むことができます。結果、安全運航・お客様への責任感をより強く感じ、プロの誇りも高まります。新卒の技術系総合職の方やパイロット訓練生は、最初の配属が整備の現場であることも多いです。整備の重要性を共有できる点もFDAならではだと思います。
FDAで働くことと、地元貢献の関連について教えてください。
FDAのルーツは私の故郷・静岡です。いろいろな経緯を経ながらも静岡空港が開港する時、「応援」の意味も含めて設立されました。整備の仕事で各就航地に飛ぶこともありますが、地方空港が地元にとって貴重なインフラだと実感することが多いです。飛行機が離発着し、賑わいや様々な交流の基点になる。その一翼を担う仕事に誇りを感じます。