焼酎処 みかん

ひとり客、カップル客、それぞれの距離感がほどよい。静かにゆっくり呑みたい時におすすめの店。
「酒瓶の壁が圧巻
薩摩の焼酎天国ここにあり」
鹿児島県内には100以上もの蔵元があるというが、そのほとんどがサツマイモを原材料とする“薩摩焼酎”を造る。今やWTO(世界貿易機関)も地理的商標表示を認める世界ブランドだ。
県下最大の繁華街、天文館近くに地元の人間も知らない幻の薩摩焼酎がそろう店があると聞き、『焼酎処 みかん』を訪れた。
店内に足を踏み入れると“酒瓶の壁”が目に飛び込んでくる。焼酎、焼酎、また焼酎。すべて鹿児島県内の銘柄とのことだが、ざっと200本はあるだろうか。『伊佐美』に『八幡』、『魔王』といった普段なかなかお目にかかれない希少銘柄が所狭しと並んでいる。どこからどう攻めようか。頬は緩みっぱなしで、舌なめずりが止まらない。
「カウンター席限定なんですよ」と、女将が勧めてくれたのは、蔵の仕込み水で割って寝かせた“前割りの燗出し”。お猪口に注ぐと、湯気とともにほんのり芋の香りが漂い、それを吸い込むようにひと口。舌によく馴染むまろやかな口当たりだ。
目の前の“酒壁”を眺めながら、次なる出合いを探す。この至福の時間をなんと表現したものか

口に入れるとほろほろと溶ける『黒豚とろとろなんこつ煮』756円。長芋と青ネギのシャキシャキ感が絶妙にマッチする。

『かつお腹皮 塩焼』734円。腹皮とはカツオのトロの部分。脂分がキラリと光る分厚い身は、枕崎の港から直送されたもの。

熱々の桜島溶岩プレートの上には、レアで食べられるほど新鮮な地鶏が。特製ニンニク醤油でいただく『地鶏の溶岩焼』は100g734円~。

住所 | 鹿児島県鹿児島市山之口町9-29 第二江戸吉ビル2F |
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TEL | 099-224-9822 |
営業時間 |
18:00~翌4:00 (日曜、祝日は18:00~24:00) |
定休日 | 月曜 |
※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.17号(2016年10月発行)掲載時のものです。