新潟 のみすけ

ひと口頬張ると、果肉からジューシーな汁がほとばしる「十全ナスの浅漬け」。好みで辛子をつけていただくのが新潟流。ビールにも地酒にもよく合う一品

　新潟きっての繁華街・古町の路地裏に暖簾を掲げる「のみすけ」は、まるで隠れ家のような佇まいの店です。同店の自慢は、新潟の旬を供する旨い地魚と店主が吟味した日本酒、そして昔ながらの郷土料理。その味を求めて、全国から食通たちが足を運んでいます。新潟の春夏秋冬を味わえる多彩なメニューの中でも、ぜひ食したいのが夏から秋限定の味覚「十全ナス」。県外に出回ることが少ない巾着型のナスは、引き締まった肉質でほんのり甘く、浅漬けにするとみずみずしい一品に。朝採りの新鮮な旨みを丸ごと味わえる新潟の夏の風物です。

5～10月まで途切れることなく約40種の枝豆をいただける“枝豆王国・新潟”でも、特に人気が高いという「黒崎茶豆」。多彩な枝豆を季節ごとに食べ比べるのも一興

　「十全ナスの浅漬け」と並んで、夏のビールのおともに人気の高いメニューが「黒崎茶豆」。枝豆の生産量と消費量・日本一の新潟で“枝豆の王様”と称される「新潟茶豆」のひとつです。旬は7月下旬から8月中旬。朝採りの豆をゆでて、すぐに冷やすことで旨みを凝縮するのだそう。同店では、店主こだわりの粗塩で豆の風味を引き立てています。独特の香りと噛むほどに広がる旨みは、一般の枝豆とひと味も二味も違う濃厚なものです。深夜3時まで営業とあって、“呑みすけ”に持ってこい。新潟の夜をゆっくりと楽しませてくれる店です。