鹿児島 一軒目

食べた後のお楽しみは、残りのスープにサイドメニューの焼きおにぎりを加えて、さらっとお茶漬け風に。ノリとワサビが新しい味を引き出してくれる

　とんこつ味が主流の“九州ラーメン”に対して、「一軒目」は、鹿児島の食材をふんだんに使ったこだわりの魚介系ラーメン。10年間にわたる中華料理店で修行を経て店主がたどり着いた味は、毎日食べても飽きのこない、あっさりといただける魚介スープのラーメンでした。枕崎産のカツオ節に煮干し、地鶏など地元の厳選素材から作られた透き通ったスープをベースに、昼はしょうゆラーメン、夜は塩ラーメンのみ。魚だしの抽出から具材の仕込みに至るまで手間を惜しまず、じっくりと時間を掛ける選り抜きのメニューこそ、店主のこだわりです。

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　しょうゆラーメンの丼は、なんと珍しいふた付きで「まずは香りをお楽しみください」とのこと。あけるとカツオ風味の豊かな香りが立ちのぼり、食欲をそそります。透明に澄んだスープは手を掛けた仕事の証。こくがあるのにあっさりしていて、こしのある平打ちの縮れ麺がつるつるとのどを通ります。軟らかくほどけるチャーシューも、中は半熟とろとろの煮卵も、スープと絡んでおいしさ倍増。夜にいただける塩ラーメンには細いストレート麺を使用。こちらは角のない塩風味で、お酒の後でも最後の一滴まで飲み干せそうなすっきりと澄んだ味わいです。