岩手 三彩館 ふじせい


「ふじせいもち膳(お雑煮付き)」1,575円。膳の中央に添えられた酢が効いた大根おろしで箸休め。これを少し食べて、口の中をさっぱりさせた後に次のもちをいただく

岩手県南部・一関地方で古くから食されてきた、伝統のもち料理がいただける「三彩館 ふじせい」。この地方に伝わる「もち本膳」は、“最高のおもてなし料理”として祝いの席だけでなく、お葬式でも必ず食されてきた伝統食。これをアレンジしたのが「ふじせい」の「ひと口もち膳」です。本来の「もち本膳」よりも、もちのサイズを小さくすることでよりおいしく、たくさん食べてほしいという思いが込められています。
毎朝仕込む突き立ての軟らかいもちのお供は、ずんだやクルミ、納豆、ゴマなど8種のあん。その相性の良さに終始驚きっぱなしのひとときです。

もち料理の他、山の幸から海の幸まで9品の料理が並ぶ「会席料理」3,675円もお薦め。三陸の旬をお腹いっぱいにいただこう

一年を通してもちが食される一関地方に伝わるもち料理は、300種以上ともいわれています。これほどのもち料理が編み出された背景には、先人たちの知恵がありました。かつて貧しい農民たちが食べていたのは、白いもちではなく「しいなもち」と呼ばれる、雑穀が混ざった灰色のもち。その「しいなもち」をおいしく食べるために、さまざまなもち料理が考えられたのだといいます。そんなもちの文化や歴史を話してくれる、気さくな店主と女将の優しい物腰から料理に込められた思いが伝わってきて、一口ごとに旨みが増していくようです。

平泉から車で約20分、JR一ノ関駅からは徒歩5分。コンクリート造のモダンな建物でいただく伝統料理も乙なもの
TEL | 0191-23-4536 |
営業時間 | 11:00~14:00 17:00~21:00 |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | あり |
住 所 | 岩手県一関市上大槻街3-53 |