福岡 車寿し

小鉢をたいらげた頃に、タイミングよく刺し身盛りが登場。近海物中心の活魚に細やかな下ごしらえを施し、素材のよさを引き立てる

　中高年から若いOLまで、幅広い年齢層がにぎやかに飲み歩く福岡の繁華街・中洲。ネオンの明かりがまぶしい通りから少し入った裏路地「人形小路」に「車寿し」はあります。寿司屋といえば敷居が高いようですが、気さくな店主の出迎えに緊張もほぐれます。左党の常連客も一押しというメニューが、予算3,000円から頼める小鉢とにぎりのコース。イワシの煮付け、刺し身のとろろ和え、手作り白身魚のかまぼこなど、どれもひと手間が感じられるアテに続き、ついに荒波の玄界灘から水揚げされたマサバやイシダイなどの刺し身盛り合わせが登場！思わず酒も進みます。

肴にもってこいの小鉢も楽しめるコースは常連さんもおすすめのメニュー。揚げ物や茶碗蒸しなど至れり尽くせりで満足度高し

　散々つまんで、呑んで笑ったあとの〆は、もちろんにぎり。九州各地から優れた素材が集まるここ福岡ならではのネタを余すことなく堪能させてくれます。ヒラメやタイ、マグロやウニのネタとシャリのコラボが、口の中でとろけるよう。出張や観光で訪れる人のために、しょう油は“九州たまり”と“濃口”の2種類が用意されているのもうれしいところ。居酒屋ではまず味わえない店主と会話のキャッチボールを楽しみながら、小粋な“鮨呑み”。酔いも進んで店主や周りの来店客との話も盛り上がります。