福岡 かじしか

福岡県産の野菜や果物を使った「旬菜巻串」。ブドウをベーコンで巻いた串は、甘みと塩気の絶妙なバランスが◎。博多産ネギも名物の一品

　福岡空港から地下鉄で約15分、中洲川端駅からほど近い場所に、博多っ子が足繁く通う名物屋台「かじしか」があります。数多い屋台の中でも、若い女性大将が切り盛りする店は稀。ネタケースには、女性ならではの感性で吟味された野菜串や牛串、新鮮な魚介類が整然と並んでいます。お客が増えるたびに、少しずつ席を詰めて、みんなで座るのがこの屋台の魅力のひとつ。そのお客がどこから来たか大将の紹介を合図に、先客から拍手が巻き起こると、もうお客の輪の一員に。隣席や大将と語らい笑い飛ばす、屋台の醍醐味に魅せられていきます。

「豚足」であることを全く感じさせない見た目とカリッカリに焼いた香ばしさで、“豚足ビギナー”にも人気。カリッ、プリッ、トロッと三拍子そろった食感が魅力

　この店のお目当ては、一番人気の「豚足」。「豚足が苦手な人や女性でも食べやすいように、下ゆでして、骨も抜いているんですよ」と大将が教えてくれた通り、はしで食べられるほど軟らかく、豚足特有の臭みもありません。丁寧に下ごしらえをした豚足をたっぷりの油で、両面をカリカリになるまで焼き上げた手間暇を掛けた一品です。はしで真ん中をパリっと割ると、ぷりぷりのゼラチンが弾けるよう。程よいたれの酸味と香ばしく焼き上げた皮と脂の旨みは、ほろ苦いビールによく合います。コラーゲンたっぷりで女性におすすめのメニューです。