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札幌

参醸倶楽部

「道産子の隠れ家で
静かにほろ酔い」

多くの人でにぎわう“すすきの”繁華街で、美味しげな気配を放つ木造2階建ての建物を見つけた。1階はすし屋。2階は居酒屋のようで、2階へつながる階段の入り口には最近各地で見かけるようになった“地場産品応援店”の緑提灯が下がる。階段を上り店内をのぞくと、琥珀色の照明に照らされた木製カウンターが手招きしていた。

仕事帰りと思しき先客が二人。プロ野球のテレビ中継に目をやりながら、ビールグラスを傾けている。メニューは塩辛や漬物など酒のアテが9品に、その日入荷した魚介や新鮮野菜を使った “本日のお品書き”。 とりあえず『落葉おろし和え』と『真だちの湯豆腐』をオーダーしつつ、品ぞろえ豊富な日本酒の中から、各地の強豪を退け、ご当地北海道の『二世古』を選んでみた。コクとキレが両立する味は、北の大地の料理と相性抜群だ。

この酒は「北海道で誕生したばかりの新しい酒造好適米で造られているんですよ」と店主がさりげなく教えてくれる。原料の米から始まった話はいつしかオタクな醸造方法にまで発展。マニアックな夜が静かに更けていった。

大根おろしとキノコを和えてイクラを散らした『落葉おろし和え』756円。
しっとりとしたユリネとサクッとした衣のギャップがいい。『ユリネのかき揚げ』648円。
北海道の冬の味覚、白子に火を加えることでさらに濃厚な味わいに。酒が進むこと請け合いの一品。『真だちの湯豆腐』918円。
店内には心地よいぬくもりが満ちている。地元の常連客が多い。

札幌

参醸倶楽部

住 所
北海道札幌市中央区南4西6
TEL
011-222-4646
営業時間
17:00~24:00
定休日
火曜

※記載内容はFDA機内誌「DREAM3776」Vol.17号(2016年10月発行)掲載時のものです。

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