片時も手を休めない藤島さん。入念なネタの仕込みと“オーダー同時揚げ”が爆早の秘密。目前で天ぷらを揚げる音と香りに包まれ、食欲がそそられる

　魚町銀天街の外れにある「天ぷら定食 ふじしま」は、とにかく「早くて、安くて、おいしい」と評判の食堂。出張の合間などに、サクッとガツンと食べたい時にぜひ選びたい店です。まず、特筆すべきはその“早さ”。店の入り口で注文したあとカウンター席に座ると、わずか数分後には定食が運ばれてきます。当然ながら、揚げたてサクサク。「駅前という立地もあって忙しい人が多いため、お客様のご要望に応えるうちに提供するのがどんどん早くなりました。本当は、着席されると同時に提供したいほどです」と、三代目店主・藤島聡さん。

天ぷら9品が付いた「天ぷら定食」（1人前）830円。キス天、ササミの大葉巻き、ニンジンのかき揚げなど、高級店も顔負けのラインアップ

　天ぷら定食は、天ぷら5品または9品、海老天のみ5本という3種類。高級料理というイメージの天ぷらを「食堂で安くおいしく食べてもらいたい」という初代の思いから、定食は“1,000円以下”というリーズナブルな価格に決めているそう。多彩な単品メニューの中でも、くじら天は北九州ならではの一品。また、定食に付いてくる白みそのみそ汁も評判で、みそ汁を目当てに来店される人も珍しくありません。やや濃い口の味わいが疲れた体に優しく染みこんできて、天ぷらとともに「エネルギーを補給した！」という気分を満喫できます。